日本CKDチーム医療研究会

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第17回当番世話人挨拶

第17回日本CKDチーム医療研究会
当番世話人 海津 嘉蔵
医療法人 海の弘毅会
北九州腎臓クリニック 理事長

 このたび、第17回日本CKDチーム医療研究会を2024年9月21日(土)・22日(日)に開催をさせていただきます。本研究会は、CKDおよび透析医療にかかわる治療、チーム医療の情報・知識の共有を図ることを目的としています。今回が第17回目の大会となります。
 CKD・透析におけるチーム医療の重要性が明らかとなり、2018年よりCKD患者の療養指導を担うメディカルスタッフを対象とした腎臓病療養指導士制度が設立されました。腎臓病療養指導士の定義は「CKDとその療養指導全般に関する標準的かつ正しい知識をもち、保存期CKD患者に対し、1人ひとりの生活の質および生命予後の向上を目的として、腎臓専門医やCKDにかかわる医療チームの他のスタッフと連携をとりながら、CKDの進行抑制と合併症予防を目指した包括的な療養生活と自己管理法の指導を行い、かつ、腎代替療法への円滑な橋渡しを行うことのできる医療従事者」と定義され、対象職種は、看護師(看護師・保健師)、管理栄養士、薬剤師であります。活動内容は各職種により違いはあるものの、統一の最終目標はCKD診療水準の向上と患者の予後改善であり、期待されています。また、近年ではCKD、DKD、透析患者に対する新規治療薬もいくつか登場し、そのような情報を共有する場ともなります。
 さらに、2022年には腎代替療法専門指導士制度も発足し、SDM(Shared Decision Making)が注目されています。透析医療においてもチーム医療の重要性が再認識されています。腎代替療法専門指導士の対象職種には臨床工学技士も含まれます。また、腎臓リハビリテーションも注目されており、2022年から透析患者のリハビリテーションに対して診療報酬算定が可能となりました。そのため、CKDチーム医療には「医師」「看護師」「薬剤師」「管理栄養士」「臨床工学技士」「理学療法士」など多くの職種が関与することとなります。
 本研究会では、保存期CKDから透析までを含めた腎臓病に関するチーム医療の効果と今後の課題について議論したいと考えております。どのようなチーム医療がCKDの進展を抑制し、透析導入を遅延させるために有効か、またどのようなSDMが良いのか、あるいはどのようなチーム医療が透析患者の予後・QOLを改善させるのか、を検証したいと考えています。CKDチーム医療研究会はまさに各職種が集い、各施設での取り組みを共有し、また実践する場であるため、完全対面で開催いたします。多くの皆様のご参加をお待ちいたしております。

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